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音質改善テクニック

音を聴かずに音楽を聴こう!

オーディオテクネの
"音質改善テクニック"


2. 良い音、悪い音ではなく、正しい音を求めるには!

イタリアのオーディオ雑誌に絶大な評価を受ける
Audio Tekne incorporated
代表今井 清昭(imai@audiotekne.com)

マニアの皆様方は、日々、音質改善に努めている事と思います。

パーツ、機器等を取り換えて音が変わること、変わったことで、満足を得ていると思います。しかし、音が変わっても本当に良い方向に変わったのか、自信を持った判断が出来なく迷った上、再度パーツ、機器を取り換えることが多くありませんか?

又、機器、アクセサリーを取換えた際に、音が悪くなったと判断したときに注意しなければならない事は、心理的に、取換えたものは、いわゆる侵略者で悪い物とされます。


しかし、取換えた物に癖(癖は歪です。)がなかったら、他の機器、アクセサリーの癖が目立ち、取換えた機器が悪いと間違った判断をしてしまいます。


この失敗を防ぐ為には、音の入り口より手掛ける事で、反対に出口より手掛けると、前段の機器の癖が目立ち、音が悪くなった様に感じる事があります。極端な事を言えば、悪いソフトは良い音で鳴らないと言うことです。


良い音、悪い音と表現することは、必ず比較対象があっての言葉で、現実には、比較対象が何であったかが大切です。一般的には、目で見た、話に聞いた、本で読んだ、これらの情報、想像よる疑似体験を基準として、音質を判断していると思います。

この疑似体験は、環境、時代の流れにより、比較対象の基準が大きく変動しますから、基準値に定めることは危険で、音質改善で正しい結果を求める点でマイナスになります。

その結果、好みの音という逃避的な言葉に置換えられてしまいます。好みは、作曲家、演奏家、指揮者、オーケストラ、楽器などにあるものです。


原音(コンサート)を比較対象の基準として音の評価をすれば、皆様方の評価の表現と、評価を受け止めた方との間に大きな違いはなくなります。音楽を聴く為のオーディオ機器は、音質の傾向が同じである事が理想であります。


と言う事は、一つのレコード、CDの音がそれぞれのオーディオ機器により、異なった音質になってしまう事に問題があるのです。要するに、異なった音質はそれぞれのソフトにある、録音、演奏家、楽器の各々の違いによる音質だけという事で、オーディオ機器の音に個性が合ってはいけないという事です。


結論は、良い音、悪い音ではなく、原音(ソフトの録音)に近づく正しい音を求める事が大切です。そこで、コンサートに行くチャンスの少ない方に、参考として原音を言葉で表しますと、



  • 思っているほど迫力はありません。
  • 音量が大きくなってもうるさくなく、他の物音が良く聞こえます。
  • 音は前に飛び出しません。左右後方に広がり余韻が綺麗です。
  • オーケストラの各々の楽器は、思っているほど分離して聞こえません。
  • 前方、後方の席でも余り音圧差を感じません。又、長時間聞いていても疲れません。
  • 小さな音でも良く聞き取れます。

以上のように感じられます



正しい音の装置の再生音を言葉で表しますと

音量を大きくしてもうるさくありません。
会話が楽に出来ます。
音は前に出ず、左右後方に広がり余韻が綺麗です。
音像定位は平面的でなく、左右後方に定位します。
スピーカーの存在感はなく、スピーカーの近くでも、離れても音質、音圧の変化を感じさせないで良く聞き取れます。


以上のようになります。


 

私の経験で特に原音と再生音の差を感じたことは、オペラとミュージカルの違いです。オペラは、音が小さく感じますが歌詞が良く聞き取れます。しかし、ミュージカルはマイクを通した大きな音でも、歌詞が聞きとりにくく、会場を出た時に疲れを感じます。これは、ミュージカルが増幅機器を通した音で聴感上歪が大きく、神経が不自然な音に犯されて疲れるからです。


コンサートに行くチャンスのある方は出来る限り行って下さい。最初は迫力がなくつまらない音と感じる事と思います。今となっては恥ずかしい事ですが、以前、私自身そのように感じておりました。それは、自分の装置の音が、最高に良い音と自己暗示にかかって、原音を正しい音と理解しないで批難してしまった事です。趣味の世界の落とし穴、悲しさと思いました。


コンサートに行った際、音の抜け、分離、迫力、前に出てくる音等、巷で、音の評価に使われている言葉を頭に入れて聞くと、そのような言葉で表される音の現象が無い事に気が付きます。原音を聞くことによって、歪(原音と異なる分)を歪として聞き分けられ、癖のある音、無い音が分かり、正しい音を理解する最短距離になります。

 

正しい音を求めるために、機器、アクセサリーの購入に購入に当たって必要な注意事項は、
先ず、疑問を持って、冷静になって良いソフトで試聴すること、自己暗示に掛らないことです。



例えば、
この機器に使用されている部品は、100個の中から選別され、数個しか選ばれなかった部品を使用している。


なる程、凄いオーディオ機器と感心します。しかし、品質管理の上から判断すれば、不良部品の中から選別された部品と疑うことも出来ます。何を目的に、何の為に、どのような選別をしたかが大切です。


一流(有名)メーカーの機器は、安心して使うことが出来ます。それでは、どのような条件を満たしているのでしょうすか? ただ感覚的に、一流メーカー品は良い物(音質、耐久)と思って使用していると思います。どんな条件が満たされて、一流なのか疑問を持つことが大切です。


高価だから高級品であって、高価だから良い音がする。心理的にそう思うものです。高価で高級品と思われている物には、生産台数が少ない、手作り、高価な部品(音が良いとは限らない)を使用している等、真に製品の付加価値が上がっていない物もあります。


例えば、スピーカーユニットのマグネット部分に化粧カバーを取り付けて装飾したものは、見た目に良く、高価に見えますが、化粧カバーが振動して音に良くありません。

又、スピーカーボックスの中に、取り付けてしまえば何の価値も無いものですが、単品では、商品価値が上がり販売に役立ちます。


高信頼管の真空管は、信頼性、性能が良いので良い音がする。しかし、高信頼管の条件は何であるのか?オーディオ用に使用する条件を満たしているとは限りません。悪い場合もあります。過って経験した事ですが、高級品と銘打って、金メッキの脚で厳しい選別をされたヨーロッパの真空管数本が、マイクロホニックが普通の物より大きくて使用出来ませんでした。


業務用の機器は、民生用の機器より優れているから音が良い。それでは、具体的に何が優れているか考えてみますと、業務用機器は使用条件で、互換性、酷使されても大丈夫、サービス性、性能が均一化されている等で優れておりますが、音が良いと言う必要、充分な条件は整っておりません。


まだまだ色々あると思いますが、常に疑問を持つこと、又、その反面、人の話を素直に聞くこと、理屈より実行することが大切です。信じることは大切ですが、信じきる(一分の疑も持たない)ことは危険です。音楽を聴く装置であって、効果音を楽しむ装置ではないという点も忘れないようにしましょう。



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